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グレインフリーのメリット・デメリット【猫は穀物類を消化できない?】

穀物類

この記事ではキャットフード界でのグレインフリーの意味、グレインフリーのメリット・デメリットについてご紹介します。

消化にいい

穀物アレルギーを引き起こさない

お腹が空く

価格が高い

下痢になりやすい

グレインフリーとは

グレインフリーは穀物類不使用という意味です。

穀物類は米、エンドウ豆、大豆、麦、トウモロコシなどが主ですが、キャットフードでのグレインフリーの定義は少し違います。

米、小麦やトウモロコシが入っていなければグレインフリーです。

ただし、明確に基準が決まっているわけではないので各メーカーの原材料を確認してみましょう。

halo

例えばハローの成猫用ドライフード(平飼いチキン)にはエンドウ豆、濃縮大豆タンパク、レンズ豆などが含まれていますが、グレインフリーに分けられます。

ハローの成猫用ドライフードの原材料

平飼いチキン正肉、チキンレバー、全卵、エンドウ豆濃縮大豆タンパク、鶏脂、ジャガイモタンパク、ナチュラルフレーバー(加工醸造酵母)、亜麻仁(オメガ6脂肪酸・オメガ3脂肪酸源)、エンドウ豆繊維、レンズ豆、サーモンオイル、バチルス・コアグランス発酵産物(バイオジェニックス)、ブルーベリー、クランベリー、ニンジン、サツマイモ、イヌリン、タウリン、ミックストコフェロール(酸化防止剤)、ビタミン類(A、D3、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、C、パントテン酸、葉酸、ビオチン)、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、亜鉛タンパク質キレート、鉄タンパク質キレート、銅タンパク質キレート、マンガンタンパク質キレート、セレン、ヨウ素)

 

銀のスプーン

一方、銀のスプーン(贅沢うまみ仕立て)にはトウモロコシ、小麦やパン粉などが入っているのでグレインフリーではありません。

銀のスプーンの原材料

穀類(トウモロコシ、コーングルテンミール、小麦粉、パン粉)、肉類(チキンミール、ポークミール、ビーフミール、チキンエキス)、油脂類、魚介類(フィッシュミール、フィッシュエキス、煮干パウダー、鰹節、マグロミール、カツオミール、白身魚ミール、乾燥シラス)、ビール酵母、酵母エキス、ミネラル類(カルシウム、塩素、コバルト、銅、鉄、ヨウ素、カリウム、マンガン、リン、亜鉛)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、着色料(二酸化チタン、赤色102号、赤色106号、黄色4号、黄色5号)、調味料、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ハーブエキス)

 

豆類は大まかにいえば穀物類なので、グレインフリーでも豆類が含まれているのもあると覚えておきましょう。

紛らわしいグルテンフリー(gluten free)もありますが、グルテンは麦類なのでグレインフリーなら必然的にグルテンフリーとなります。

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グレインフリーキャットフードのメリット

消化にいい

猫の完全肉食動物なので、消化器官は雑食である人間や犬とは違います。

猫は小腸は発達しているのですが大腸があまり発達しておらず、腸の長さは体長の約4倍。

犬は約6倍、人間は約10倍といわれているので構造に大きな違いがあります。

猫の消化器官は小動物などに含まれるタンパク質や脂肪を消化吸収するのには優れていますが、植物性の食べ物に含まれる食物繊維はうまく消化吸収できません。

穀物類には不溶性食物繊維という成分が多く含まれているので、穀物類は猫の体に負担になるといわれています。

決して穀物類を食べられないわけではありません。

苦手なだけです。

猫が穀物類を一切食べられないのだとしたら、ドライフードの大半はこの世から消えます。

一般的なドライフードは穀物類がメインで使用されています。

穀物類は「原価が安いのでカサ増しのために使っている」という意見もあります。

確かにそういう面もあるかもしれませんが、猫にとって危険なのは生の穀物類。

一般的なドライフードに使用されているのは加熱処理済みの穀物類なので、危険ではありません。

また、野生の猫を放飼するならば絶対グレインフリーがいいと思いますが、室内猫の場合は完全にグレインフリーにする必要はないと思います。

穀物アレルギーを引き起こさない

穀物類が入っていないので穀物アレルギーは引き起こしません。

穀物類の中でもトウモロコシや小麦が主に使われますが、これらは穀物アレルギーを引き起こす可能性があります。

ちなみにハローに入っているエンドウ豆は低アレルゲンなのでトウモロコシや小麦と比較すると、穀物アレルギーを引き起こす可能性は低いです。

とにかく、愛猫が穀物類に対してアレルギーを持っているのであれば、絶対にグレインフリーを選びましょう。

「低アレルゲンの穀物類が使われているから大丈夫だ」とスーパーなどで売っているドライフードを買うのは絶対に避けましょう。

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グレインフリーのデメリット

お腹が空く

穀物類にはエネルギー源となる炭水化物(糖質+食物繊維)が多く含まれています。

グレインフリーだとそのエネルギー源がなくなるので、食べても猫はすぐにお腹が空いてしまいます。

大半は穀物類の代わりにジャガイモやサツマイモを使用し、肉量を増やしてエネルギーをたくさん摂れるようにしています。

しかし、「腹持ち」だけを考えると穀物類入りのほうがいいでしょう。

猫は肉食動物なので炭水化物をあまり必要としませんが、不要ということではないので、いくらかは炭水化物を摂取しなければなりません。

価格が高い

グレインフリーのドライフードは平均4,000円(1.5kg)と、穀物入りのドライフードと比較すると4倍以上の価格になります。

原価の安い穀物類を使用しない代わりに、高級な食材を使ったりするのでコストがどうしてもかかってしまいます。

下痢になりやすい

グレインフリーは下痢になりやすいといわれています。

穀物類には不溶性食物繊維という成分が多く含まれていると説明しましたが、不溶性食物繊維はウンチを固める効果があります。

食物繊維には便のかさを増やす「不溶性食物繊維」と、便を軟らかくする働きがある「水溶性食物繊維」があります。便秘の悪化と関係があるのは「不溶性食物繊維」です。

出典:NHK

グレインフリーにはウンチを固める効果がなくなるので、軟便になる猫がいることも確かです。

よくいえばグレインフリーは便秘解消にいいと言えます。

また、穀物類の影響だけでなく、グレインフリーのドライフードには高級食材が使われていることがほとんど。

特に肉が高級で、その肉の品質が良すぎて体に合わないこともあります。さらに栄養満点なのでいつもより食べすぎて下痢になる猫も。

グレインフリーへ切り替えた時に、今までと同じ量をあげると体調を崩す可能性があるので、給与量は気をつけましょう。

もちろんグレインフリーが本当に合っていない猫もいますが、飼い主の知識が浅く、猫に辛い思いをさせていることもあります。

穀物類入りのドライフードを食べていた猫に対して、急にどさっとグレインフリーを与えたら下痢になるのも当然です。

そもそもグレインフリーとか関係なくキャットフードの切り替えは慎重にしなければいけません。

大袈裟ではなく数粒から与え、徐々に切り替えないとダメです。

病気の猫にはダメ

腎臓病や肝臓病を患っている猫にグレインフリーをあげてはダメです。

グレインフリーというよりもグレインフリーのドライフードは基本的に高タンパク質。

腎臓病や肝臓病を患っている猫はタンパク質を摂るとダメなので、結果的にグレインフリーは与えないほうがいいと思います。

また、高齢の猫にも高タンパク質なドライフードは避けたほうがいいです。

一回の食事でたくさんのエネルギーを摂取できるという点では高タンパク質はいいのですが、どちらかというと恒例な猫には低タンパク質な餌の方がいいと思います。

カナガンデンタルキャットフード

「猫にはグレインフリー」いつから注目されている?

そもそもいつからグレインフリーが注目されるようになったのでしょうか。

ファーストメイトは穀物をまったく使わないペットフードを、1995年に世界で初めて開発しました。

出典:ファーストメイト

1995に日本の企業、ファーストメイトが世界で初めてグレインフリーのキャットフード、ドッグフードを作りました。

レジオナルレッドオリジン

オリジンの公式サイトには「オリジンが最初にグレインフリーのペットフードを作った」とあるので、どこが元祖かは謎ですが…。

レジオナルレッド
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1995年からグレインフリーが初登場したとして、そこから日本にカナダ産(今はアメリカ産)のオリジン、イギリス産のカナガンやシンプリーなどが輸入されました。

グレインフリーブームになったのは、アフィリエイト広告でよく見かけるようになったからだと思います。

得体の知れない海外のグレインフリーをいきなり店舗で売るのは難しいので、ネット上で広告を打ち、アフィリエイトという形で評判を集め、認知させるという戦法です。

アフィリエイトだと「酷評しまくって他の商品を勧める」か「過剰に褒めまくって買わせる」の2択と、何を信じたらいいのか分からない状態になっていることは確かです。

カナガンキャットフードカナガン

例えばカナガンは、イギリスだと普通にスーパーやペットショップで購入できます。

日本でも気軽に近所のスーパーで買えるようになれば評判も違ってくると思うのですが、いまだに通販のみです。

まだまだ信頼度は「店舗>通販」だと思うので、酷評を減らすには店舗で売る必要があるかなと思います。

店舗で売られている全てのキャットフードが良質かといえばNOです。

しかし、店舗側も「売れるかな?」「良質かな?」といろいろ検討した上で取り扱っているので、自社サイトで「おすすめです!」と言われるよりは店舗で買う方が安心できると思います。

カナガンキャットフード
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グレインフリーの選び方【猫が好きな肉入りがおすすめ】

穀物類はメインの食材になっていることが多いですが、グレインフリーでは必ず肉や魚の量が多いものを選びましょう。

肉が豊富であれば栄養もしっかり摂取できます。

逆にサツマイモやジャガイモがメインの原材料だとせっかくグレインフリーなのに、炭水化物の量が増えるだけで、タンパク質もたくさん摂取できません。

なので、肉量多めがおすすめです。

オリジンは85〜90%はさまざまな種類の肉、カナガンは60%が鶏肉、シンプリーは60%以上が白身魚、レガリエは九州の鶏肉と金沢港の魚がメインとたっぷり肉が使われています。

モグリッチ

グレインフリーキャットフードに対するつぶやき

【まとめ】グレインフリーにこだわる必要性はない

グレインフリーにこだわる必要性は全くありません。

穀物類入りのキャットフードを食べていて健康的であれば、そのままで大丈夫。逆にグレインフリーに切り替えたことで体調を崩すこともあります。

「穀物類入りのキャットフードを食べない(または飽きた)」「穀物アレルギーがある」などであればグレインフリーがいいでしょう。

個人的には、健康な猫に対してですが、7対3の割合でグレインフリーを多めに与えるのがベストかなと思っています。

理由は、100%グレインフリーだと、どこかで必ず飽きてきます。

穀物類入りのキャットフードは味付けが濃かったりするので気に入れば食べ続けてくれますが、グレインフリーは食べ慣れてくると物足りなさを感じる可能性もあります。

なので日頃からバランスよく与えていれば飽きはこないかなと思います。